木造俳額

(山形県 朝日町大沼浮嶋稲荷神社蔵)

 

地元の由緒ある神社に伝わる俳額を修理させていただきました。

 

修理前は、カビや埃などで文字も読めない状態でした。

カビや汚れの除去、文字などの顔料の剥落止め、解体・組立による構造強化、金具や折損部の補修などを行いました。

 

汚れの除去は、カビの繁殖予防に、金具の錆止めは周辺木材の腐食予防になります。このように、修理には壊れた部分を直すだけでなく、予防としての側面もあるのです。

 

また、修理者は、修理を通して解った作品の素材や構造から、作品にとって負担の少ない保存や展示の提案も行います。

修理前

修理後